就労継続支援A型について
1. 就労継続支援A型とは?基本の概要をわかりやすく解説

就労継続支援A型は、障がいのある方が「働きながら力を伸ばしていける」福祉サービスです。
一般企業で働くのがまだ不安な方でも、自分のペースで働く練習ができる職場のようなイメージ。
A型では事業所と利用者が雇用契約を結び、最低賃金が保証されるのが大きな特徴となっています。
「働く場所」と「支援してくれるスタッフ」がセットになっていて、安心して働ける土台づくりができます。

A型事業所の役割とは
A型事業所の役割は、ひとことで言うと
「安心して働ける環境をつくり、働く力を伸ばすサポートをすること」です。
たとえば…
得意・不得意を見ながら作業を調整
気持ちが不安な時の相談
一般就労に向けたステップアップ支援
など、利用者一人ひとりが無理なく前に進めるように、「働く」と「支援」を両方みてくれる場になっています。
就労移行支援・B型との違い
就労継続支援にはA型のほかに「就労移行支援」と「B型」があります。
名前が似ているため混同されやすいですが、目的・働き方・支援の強さが大きく異なります。
自分に合ったサービスを選ぶためにも、それぞれの違いを知っておくことが大切です。
以下の表は、目的や働き方の違いを一覧で比較したものです。
| サービス名 | 目的/特徴 | 契約・働き方 |
|---|---|---|
| 就労移行支援 | 一般企業へのステップアップが目的。 企業への就職を目指すための“訓練の場”。 最長2年で就職を目指すスタイル。 |
雇用契約なし。 実習や面接練習が中心。 |
| 就労継続支援B型 | 自分のペースで働く場。 体調に合わせて調整しやすい。 比較的ゆるやかな作業が中心。 |
雇用契約なし。 工賃として支給(最低賃金ではない)。 |
| 就労継続支援A型 | 移行とB型の中間に位置するサービス。 支援を受けながら安定して働ける。 一般就労を目指す人も、長く働く場として利用する人もいる。 |
雇用契約あり。 最低賃金が保障される。 |
就労移行支援は就職に向けた訓練の場、B型は体調に合わせて働く場、A型は安定した雇用のもと働ける場というように、それぞれの役割が明確です。
どのサービスが合っているかは、今の体調・働ける時間・就職への意欲・生活環境によって変わります。自分に合った場所を選ぶことで、無理なく働き続ける第一歩につながります。
迷ったときは、専門の相談支援員や事業所スタッフに気軽に相談するのがおすすめです。
2. 就労継続支援A型の対象者:どんな人が利用できる?

就労継続支援A型は、「働きたい気持ちはあるけれど、一般企業でいきなり働くのはまだ不安…」という方をサポートする福祉サービスです。
スタッフの支援を受けながら、安定した環境で働く力を育てていけるのが特徴です。
A型を利用できる人について、わかりやすく紹介します。
年齢・働く能力の目安
A型事業所の利用は、一般的に次のような方が対象です。
- 18歳以上の方
- 「働きたい」という気持ちがある方
- 支援があれば、決められた時間に通所できる方
- 短時間でも、ある程度の作業を続けて行える方
フルタイムで働くのはまだ不安でも、スタッフにサポートしてもらいながら少しずつ働く力を育てていけるのがA型の特徴です。
対象となる障がい・疾患
就労継続支援A型は、次のような障がいや疾患のある方が利用できます。
- 発達障がい・知的障がい
- 身体障がい
- うつ病・双極性障害・統合失調症などの精神障がい
- 高次脳機能障がい
- 難病 など
「この診断名でも利用できるかな?」と迷ったときは、
まずはお住まいの地域の相談支援専門員や事業所に相談してみると安心です。
3. A型事業所で得られる支援内容

A型事業所では、利用者が「働くことを続けられる力」を身につけられるよう、仕事面から生活面まで総合的なサポートを受けられます。
働く環境と支援体制がセットになっているため、安心して日々の業務に取り組めるのが特徴です。
働くためのサポート
A型事業所では、職員がそばで見守りながら、作業の進め方や手順を丁寧に教えてくれます。
自分のペースで慣れていけるため、初めての仕事でも安心してスタートできます。

生活面・メンタル面のサポート
働くには、気持ちや生活リズムの安定も大切です。
A型事業所では、生活習慣や体調に関する相談にも応じ、無理なく働き続けられるよう支えてくれます。

長期的なステップアップの支援
A型事業所は、働く経験を積みながら「次のステップ」を見据えることもできます。
一般企業へのステップアップを目指す方には、必要なスキルや働き方を一緒に整理し、サポートしてくれます。

4. 雇用契約について:A型ならではの安心ポイント

就労継続支援A型の大きな特徴は、事業所と利用者が「雇用契約」を結ぶことです。
一般のアルバイトやパートと同じように、働く時間・お給料・お休みなどがしっかり決められています。
雇用契約の内容とは?
A型では、働く上で必要なルールが書かれた「雇用契約書」を事業所と交わします。
そのため、働くペースに不安がある方でも、安心して一歩を踏み出せる仕組みになっています。

「最低賃金保障」がある理由
A型がほかの福祉サービスと大きく違うのは、最低賃金が必ず支払われること。
これは、A型が「働く場」と「雇用」をセットで提供する仕組みだからです。
-
最低賃金が保障される理由
- 一般就労と同じように「働く契約」を結んでいるため
- 働いた時間に対して、正しくお給料を受け取れるようにするため
- 利用者が安心して働き続けられる環境を守るため
- 「頑張った時間がきちんとお給料につながる」
――この安心感が、働く意欲や自信にもつながっていきます。
5. A型事業所の仕事内容:実際にどんな作業をしている?

A型事業所では「その人の得意や体調に合わせて仕事を選べる」ことが大きな魅力です。
難しい専門スキルが必要なものばかりではなく、初めての方でもチャレンジしやすいお仕事が多くそろっています。
軽作業の仕事(清掃・梱包・検品など)
軽作業は、A型事業所の中でも多くの人が取り組みやすい人気の仕事です。
決まった手順に沿って進められるので、未経験の方でも安心してスタートできます。
【よくある軽作業の例】
雑貨や食品などの検品
おしぼりやタオルの折りたたみ
建物内の清掃や整理整頓
シール貼りやラベル貼り

軽作業のお仕事は、手を動かしながら黙々と集中できる時間が多いのが特徴です。
「ほどよく体を動かしたい」「単純作業が好き」という方には、特に向いています。
IT・クリエイティブ系の仕事(PC作業・デザインなど)
パソコンを使った仕事を提供しているA型事業所も増えています。
デスクワーク中心の作業なので、体力に不安がある方でも取り組みやすいのがポイントです。
【よくあるIT・PC系作業の例】
WordやExcelを使った簡単な資料づくり
SNS投稿のサポート
写真加工やバナーづくり
ホームページ更新の補助
チラシやPOPの簡単なデザイン制作

IT系の仕事は、少しずつスキルが身につく楽しさもあり、学びながら働きたい方にピッタリ。
事業所によっては、デザインソフトや動画編集ソフトを使ったクリエイティブな仕事に挑戦できる場所もあります。
どんな仕事も「できること」から始められる
A型事業所の仕事は、どれも最初から完璧にできる必要はありません。
スタッフがそばでやり方を教え、ゆっくりとペースに合わせて進めていくので、「不安だけどやってみたい」という気持ちがあれば十分です。
6. 利用のメリット:A型で働くことで得られるもの

A型事業所で働くことには、日々の生活を整えるだけでなく、自分らしく働くための土台づくりができるという大きなメリットがあります。
「久しぶりに働くのが不安…」「職場が続くか心配…」そんな思いを抱えている方でも、スタッフのサポートがあることで、無理なく一歩ずつ前へ進むことができます。
A型は、一般企業のように雇用契約を結んで働きながら、福祉サービスとしての手厚いサポートも受けられる場です。
そのため、ただ仕事をするだけではなく、体調や生活リズムの安定、働く力の定着、自信の積み重ねなど、多方面での成長が期待できます。
「働くのは不安だけれど、もう一度社会とつながりたい」
「自分のペースで、できることから始めたい」
そんな方にとって、A型事業所はとても心強いスタート地点になります。
生活リズムが整う
A型で働き始めると、まず実感しやすいのが 「生活リズムの安定」 です。
平日に決まった時間に通うことで、朝起きる時間や食事、睡眠のサイクルが自然と整っていきます。
なぜ生活リズムが整うのか?
- 毎日または週数回、決まった時間に通所する
- 適度に体を動かしたり、頭を使ったりする
- 帰宅後の休憩や睡眠が整いやすくなる
気分が安定しやすく、生活全体がスムーズになる

生活リズムが整うと、体調が安定する → 働きやすくなる → 気持ちにもゆとりが生まれるという良い循環が生まれます。
「まずは生活全体を立て直したい」という方にも、A型はとても相性の良い環境です。
職場定着率の向上につながる
A型事業所では、ただ働くだけではなく、職場に慣れて “定着” する力を育てることを大切にしています。
スタッフがすぐそばでサポートしてくれるため、「困ったときは相談できる」という安心感が、長く働き続ける力につながっていきます。
定着につながるポイント
- 作業の進め方を丁寧に教えてもらえる
- 体調やメンタルの相談もできる
- ペースに合わせて仕事内容を調整してくれる
- 無理のないスケジュールで働ける
- 「できること」が増えることで自信も積み重なる

A型での経験を通して、
「働くことに慣れた」「自分でも続けられる」という感覚が育つことで、
その先の一般就労へのステップアップや、長く働き続けられる環境づくりにもつながります。
7. A型を利用するデメリット・注意点

A型事業所には、働くリズムを整えながらお給料を得られるという大きな魅力があります。
一方で、安心して利用するためには、事前に知っておきたい「注意点」も存在します。
サービスの性質や、働き方の特徴を正しく理解していないと、
「なんだか想像していた働き方と違う…」
「思っていたより負担が大きかった…」
と感じてしまうケースも少なくありません。
これはA型が悪いということではなく、
「自分に合っているサービスかどうか」を見極めるための大切なステップです。
A型を前向きに利用するためにも、
今回は特に重要なポイントを、できるだけ具体的にわかりやすく紹介します。
A型への理解が深まることで、利用前の不安が少しでも軽くなれば幸いです。
勤務基準が比較的しっかりしている
A型事業所は一般企業と同じように 雇用契約を結ぶ働き方のため、
出勤・欠勤・遅刻などの勤務基準が比較的しっかりしています。
「決められた時間に通うこと」
「体調管理をして、安定して働くこと」
などが求められる場合が多く、
「今日は行きたくない…」という理由での欠勤は基本的に難しい場合があります。
これは悪いことではなく、
働くリズムを整え、自立につながる練習として大きなメリットでもありますが、
体調が不安定な時期には負担になることもあります。

雇用契約が続かない場合、契約解除となる可能性がある
A型は「雇用契約による就労」のため、
長期間出勤できなかったり、業務がどうしても難しい場合は、
契約の継続が難しいと判断されるケースがあります。
主な理由としては、
- 通所が安定しない(欠勤や遅刻が多い)
- 業務の習得に大きな遅れが出る
- 体調が長期的に不安定で働くことが困難
などがあります。
ただし、契約解除=見捨てられる、という意味ではありません。
多くの事業所は、
- 他の福祉サービスの提案
- 再スタートのサポート
- 今の状態に合った働き方の相談
など、次につながる支援をしっかり行ってくれます。
A型が向いていない場合もある
働くための基礎づくりがまだ難しい方は、
A型よりも B型や就労移行支援のほうが合っている場合もあります。
- 体調に波が大きい
- 作業の負担が強い
- 生活リズムがまだ整っていない
こういった場合は、A型にこだわらず
自分の状態に合ったサービスを選ぶことが大切です。

8. 就労継続支援A型の利用料金と費用負担

A型事業所を利用するときに、多くの方がまず気になるのが「料金はいくらかかるのか?」という点です。
働く準備を整えるためとはいえ、長く通うことを考えると費用面の不安は大きいですよね。
しかし、安心してください。A型の利用料は国の制度によってしっかりと守られており、実際にはほとんどの利用者さんが自己負担 “0円” またはごく低い金額で利用できています。
ここでは、その理由と、かかる可能性がある追加費用についてわかりやすく解説します。
9割以上の利用者が無料になる仕組み
A型事業所の利用料は、原則として「サービス費用の1割」が自己負担になります。
しかし、実際には次のような制度があるため、9割以上の方が無料〜ごく低額で利用できます。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護受給世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税非課税世帯(注1) | 0円 |
| 一般1 |
市町村民税課税世帯(所得割16万円(注2)未満) ※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除きます(注3)。 |
9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
(注1)3人世帯で障害者基礎年金1級受給の場合、収入が概ね300万円以下の世帯が対象となります。
(注2)収入が概ね670万円以下の世帯が対象になります。
(注3)入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者は、市町村民税課税世帯の場合、「一般2」
となります。
加算・交通費など追加費用の有無
A型事業所では、利用料以外にいくつかの費用が発生する場合があります。
ただし、こちらも事業所によって異なるため、事前に確認しておくのが安心です。
追加でかかる可能性のある費用
交通費
事業所によって「全額自己負担」「一部補助あり」「全額支給」など取り扱いが異なります。
通所頻度が多いほど負担が変わるため、確認しておきたいポイントです。
昼食の費用
お弁当を提供している事業所は、1食あたり実費(300〜500円程度)が発生する場合があります。
特別な作業で必要な備品費
基本は無料ですが、創作系の作業や資格講座などで教材費が発生する場合があります。
加算(支援体制に関する国の評価)は利用者負担なし
「職業指導が手厚い」「医療機関と連携している」などの加算は、事業所に支払われるものなので、利用者が負担する必要はありません。
| 費用項目 | 内容 | 負担の目安 |
|---|---|---|
| 交通費 | 通所にかかる電車・バス代。事業所によって補助の有無が異なる。 | 自己負担〜全額補助までさまざま |
| 昼食代 | お弁当提供がある事業所では1食あたり実費がかかる。 | 1食300〜500円程度 |
| 教材・備品費 | 作業内容によって必要な材料や教材費が発生することがある。 | 数百〜数千円 |
| 資格受講費 | 資格取得やスキル講座の受講料。事業所が補助する場合もあり。 | 無料〜数万円 |
| 作業道具の購入費 | 特定の作業に必要な道具を個人で用意するケース。 | 自己負担(必要な場合のみ) |
| レクリエーション費 | 事業所イベントやレクリエーションに参加する際の費用。 | 数百〜1,000円程度 |
料金面の不安は相談すればほとんど解消できます!
A型事業所は、「働きたい」という気持ちを応援するためのサービスです。
利用者が安心して通えるように、料金負担はできるだけ軽くなる仕組みが整えられています。
費用面で不安がある場合は、
市役所の障がい福祉課
相談支援専門員
利用を検討しているA型事業所
に気軽に相談してみてください。
あなたの状況に合わせて、負担がどれくらいになるか詳しく教えてもらえます。
9. 利用までの流れ:申請〜利用開始までのステップ

A型事業所を利用するには、いくつかの手続きがあります。と言っても、難しい手順はありません。
まずは「見学してみたい」という気持ちから始められるので、初めての方でも安心です。
ここでは、申し込みから利用開始までの全体の流れをわかりやすく解説します。
ステップ1:気になる事業所を見つける(見学の申し込み)
まずは自分に合いそうなA型事業所を探し、見学の予約をします。
ホームページやパンフレットだけではわからない部分も多いので、実際の雰囲気を直接見て確認することが大切です。
作業内容が自分に合っているか
スタッフの雰囲気や説明は丁寧か
利用者さんの年齢層や雰囲気
清潔感や安全対策
交通アクセスは通いやすいか
見学はどの事業所も無料です。気軽に問い合わせてOKです。
●ステップ2:体験利用(1日〜数日)
見学後、「もう少し詳しく知りたい」「実際にやってみたい」と思った場合は、体験利用ができます。
体験では、当日行われている作業を実際に体験しながら、
「自分に合う働き方ができそうか」「無理なく続けられるか」
を確認できます。
作業ペースの速さ
自分の体力や集中力に合っているか
スタッフのサポートが行き届いているか
勤務時間の長さが無理ない範囲か
ここは迷いやすい部分なので、スタッフに正直に相談するのがおすすめです。
●ステップ3:市区町村の窓口で申請(受給者証の手続き)
A型事業所を正式に利用するには、市区町村が発行する「受給者証」が必要です。
申請場所は
市役所・区役所の福祉課(障がい福祉課・障害支援課)になります

通常、発行まで1〜2週間程度が目安です。
ステップ4:A型事業所と契約
受給者証が発行されたら、希望するA型事業所と「利用契約」を結びます。
契約書の内容はスタッフが丁寧に説明してくれるので、心配いりません。
勤務時間・休憩時間
お給料(時給)
交通費の扱い
休んだ場合のルール
相談体制
ステップ5:利用開始(勤務スタート)
契約後、いよいよ利用開始です。
最初は短時間の勤務からスタートする方も多く、
スタッフがそばでサポートしてくれるため、安心して働き始めることができます。
最初の一歩は「見学」からでOK
A型事業所の利用までの流れは複雑に見えても、
実際は 「見学 → 体験 → 申請 → 契約 → 利用開始」 というシンプルなステップです。
特に最初の見学は「どんな場所かな?」と気軽に行って大丈夫。
スタッフも利用者も、あなたの“最初の一歩”を歓迎してくれます。
10. A型事業所を選ぶポイント:失敗しない方法

A型事業所は全国にたくさんあり、作業内容やサポート体制も事業所ごとに大きく違います。
そのため、なんとなくの雰囲気だけで選んでしまうと「思っていたのと違った…」と後悔してしまうこともあります。
ここでは、見学の段階で必ず確認しておきたいポイントをわかりやすく紹介します。
自分に合った事業所を選ぶためのチェックリストとして、ぜひ参考にしてください。
就職実績・定着率のチェック(安心して働くための“実力”を見る)
A型事業所を選ぶ上で大切なのが、「長く働ける環境が整っているかどうか」です。
その目安となるのが 就職実績 と 職場定着率 です。
なぜ重要なのか?
就職実績がある事業所は、利用者の“強み”をきちんと見つけ、育てられる支援力が高い
定着率が高い=長く働き続けている利用者が多い=環境が安定している
利用者に合わせて無理ない働き方を提案できている証拠
年間でどれくらいの就職者がいるか
就職後、どれくらい長く働けているか(6ヶ月や1年の定着率)
就職先の職種や働き方に偏りはないか
就職支援スタッフがどんなフォローをしているか

数字だけでなく、スタッフの説明の丁寧さや透明性も大切な判断材料になります。
誤魔化したり曖昧に答える事業所は要注意です。
支援員の専門性やサポート体制(“人”で決まる通いやすさ)
A型事業所での働きやすさは、支援員との相性やサポート力に大きく左右されます。
作業内容が魅力的でも、支援員との関係が合わないと通所がつらくなることもあります。
支援員の専門性とは?
- 障がい福祉の資格を持っているか
- 利用者支援の経験が豊富か
- 気持ちに寄り添ったコミュニケーションができるか
- 利用者の体調や特性に理解があるか
- 就職支援に慣れているか
資格や肩書だけでなく、話し方・聞き方・気配りができているかがとても大切です。
不調の時に気軽に相談できる雰囲気か
面談の頻度はどのくらいか
病院や関係機関との連携はしっかりしているか
トラブルがあった際のフォローはどうなっているか
個別支援計画(支援の方向性)が丁寧に作られているか

支援員との関係性は、A型事業所で過ごす毎日を大きく左右します。
「この人なら相談できそう」「安心して働けそう」
そう感じられるかどうかが、選ぶ上でとても大切なポイントです。
見学で“自分に合うか”をしっかり確認しましょう
A型事業所を選ぶときは、
雰囲気・就職実績・支援力・通いやすさ
の4つをバランスよく見ることが失敗を防ぐコツです。
特に、実際の支援の質はホームページだけでは分かりません。
気になる事業所があれば、まずは見学を申し込んで、作業の様子や支援員の対応を自分の目で確かめることが大切です。
11. A型から一般就労を目指すために必要なこと

A型事業所は、「今すぐフルタイムで一般就労は不安だけれど、少しずつ働く力をつけていきたい」という人にとって、とても心強い場所です。
ここでの経験を通して、一般企業へのステップアップにつなげていくことも十分に可能です。
では、A型から一般就労を目指すためには、どのような力や取り組みが必要なのでしょうか。
必要なスキル・コミュニケーション力
一般就労を目指すうえで必要になる力は、「特別な才能」ではなく、少しずつ身につけていける日常的な力が中心です。
作業スキル(仕事の基本動作)
- 指示を聞いて作業内容を理解する力
- 決められた手順に沿って仕事を進める力
- 締め切りや時間を意識して取り組む力
- ミスが起きた時に報告・修正できる力
A型では、スタッフがそばでフォローしてくれるので、最初から完璧である必要はありません。
「昨日より少しスムーズにできた」「ミスを減らせた」など、小さな成長を積み重ねることが大切です。
生活リズム・健康管理
- ほぼ同じ時間に起きて、通所できるリズム
- 体調の変化に気づき、早めに相談できる
- 無理をしすぎない、休み方のコントロール
一般就労では、「毎日職場に出勤できるかどうか」がとても大きなポイントになります。
A型で生活リズムを整えながら働く練習をしておくことで、一般企業に移行したときの負担を減らすことができます。
コミュニケーション力
ここで言うコミュニケーション力は、「積極的に話しかけて場を盛り上げる」ことではありません。
- 分からないことを「分からない」と言える
- 困ったときに相談できる
- 相手の話を最後まで聞こうとする
- 挨拶やお礼を言葉で伝える
こうした基本的なやり取りができることがとても大切です。
A型では、支援員や仲間との関わりを通して、少しずつ練習していくことができます。
事業所のサポートと本人の取り組み
一般就労を目指すうえで大切なのは、
「事業所のサポート」と「本人の取り組み」が二人三脚で進んでいくことです。
①事業所ができるサポート
A型事業所は、単に「働く場所」を提供するだけではなく、
一般就労を見据えたサポートも行っています。
作業内容や勤務時間を調整しながら、無理なくステップアップできるよう支援
面接の練習や履歴書・職務経歴書の作成サポート
ハローワークや企業との連携
就職後も、定着支援として相談に乗ってくれる場合もある

②本人側の取り組み・心構え
一方で、本人の側にも大切なポイントがあります。
得意なこと・苦手なことを支援員と一緒に言葉にしていく
小さな目標を立てて、達成できたら振り返る
体調や気持ちの変化を、ため込まずに相談する
「一般就労を目指さなければいけない」というプレッシャーではなく、
「いつか一般就労も選べる自分になれたらいいな」くらいのイメージからスタートして大丈夫です。
A型事業所で身につけることは、
・仕事のスキル
・生活リズム
・相談する力
など、どれも一般就労につながっていく大事な土台です。
急いで結果を出す必要はありません。
「今日はここまでできた」という積み重ねが、数ヶ月・数年後に大きな一歩となり、
「一般就労」という選択肢を現実的なものにしてくれます。
事業所の支援員と一緒に、自分のペースで未来の働き方を考えていきましょう。
12. よくある質問(Q&A)で疑問をまとめて解消

A型事業所の利用を考え始めると、
「続けられるかな?」「自分でもできるかな?」と、不安がいくつも浮かんでくるものです。
そこで、ここでは実際に多くの方から寄せられている質問を集めてみました。
気になるポイントに答えながら、利用前のモヤモヤを少しずつ解消していきましょう。
- Q1. 体調が不安定でも通えますか?
- Q2. 利用料はどれくらいかかりますか?
- Q3. 就職を目指していなくても利用できますか?
- Q4. 最初はどのくらいの時間働くことになりますか?
- Q5. どんな人たちが働いていますか?
- Q6. 人間関係が不安です。うまくやっていけるでしょうか?
- Q7. 見学は一人で行っても大丈夫ですか?
A:問題ありません。
A型では、作業内容は事業所によって多種多様です。パソコン作業が中心のところもあれば、軽作業・梱包作業・清掃など、PCスキルがまったく必要ない事業所もあります。
体調が悪い日があっても、支援員が相談に乗りながら無理のない形を一緒に考えます。
A:ほとんどの方が無料で利用できます。
A制度によって利用者の負担が軽くなる仕組みがあり、実際に無料で利用している方が非常に多いです。
詳しくは「利用料金のまとめ」でも解説していますが、「お金の負担が心配」という方はまず市区町村の窓口に相談してみてください。
A:はい、利用できます。
A型は「働く練習の場」としての意味も大きく、必ずしもすぐに一般企業への就職を目指す必要はありません。自分のペースで働きながら、体調を整えることや生活リズムを整えることが目的でもOKです。
A:体調や状況に合わせて調整できます。
最初は短時間(2〜3時間程度)から始め、状態を見ながら少しずつ延ばしていくパターンが一般的です。
無理なく取り組めるよう、支援員がペースを一緒に考えてくれるので安心です。
A:年齢も特性もさまざまです。
20代〜50代まで幅広い年代の方が働いています。特性や経験も人それぞれなので、「自分だけ合わないかも…」と心配しすぎなくて大丈夫です。
見学の際に、実際の雰囲気を見ておくと安心できます。
A:無理にコミュニケーションを頑張る必要はありません。
A型では、世間でよく言う“コミュ力”は求められません。挨拶ができる、困ったときに相談できるなど、基本的なやり取りができれば十分です。
対人面で困ったときは支援員が間に入り、サポートしてくれます。
A:もちろん大丈夫です。
一人で来られる方が多いですし、支援員が丁寧に案内します。必要があれば家族や相談支援専門員と一緒に見学することもできます。
A型事業所に対する不安は、実は多くの利用者さんが同じように感じていたものばかり。
こうした質問に対して事業所側がきちんと答えてくれることで、
「ここなら安心して働けそう」と感じられる部分も大きいはずです。
気になることがあれば、遠慮せず直接質問することが、
自分に合う事業所を見つけるいちばんの近道です。

就労継続支援A型は、「働きたい気持ちはあるけれど、いきなり一般企業は不安」という方にとって、とても心強い選択肢です。
雇用契約のもとで働きながら、スキルの習得や生活面のサポートも受けられるため、安心して一歩ずつ前に進むことができます。
「自分にもできるかな?」
そんな気持ちが少しでも心の中にあるのなら、まずは一度、相談や見学の一歩を踏み出してみてください。
きっと、新しい選択肢や可能性が見えてくるはずです。





